name : Wayan Mudana
birthday : Apr. 16th. 1953
birth place : Mas Village, Bali
prize :
 

exhibition data:
2004 Group exhibition "Leha-leha" at Bidadari Gallery in Mas - Ubud
 

comment from BIDADARI :

時として、抑えることの出来ない強い欲求というものがある。その欲求が、ただひたすら彫像を作りたいがために、幼いムダナをして、木を盗むという行為に走らせた。
彫像家の家に生まれ育ったムダナには幼少の頃よりその才能と木に対する愛情が培われた。「私の祖父はニョマン・レンベンとニョマン・レニョッド、そしてマデ・ポンドックです。以前は、宗教儀礼の一部として、寺院に献納するための彫像や彫刻をより多く作っていました。現在のように商業的目的での製作はまだなかったですね。」ムダナは、まだ大切に保管していると見える、祖父たちや父親の作品のいくつかの複製を示しながら語った。
「初めて私が作ったデウィ・スリ(スリ女神)の彫像は、パンガル・ブアヤ(木の名前「ワニの歯」という意味)の木を使った小さなサイズのものでした。それが1リンギット(昔の貨幣の単位)で売れた時、私の心は嬉しさの混じった驚きで満たされました。一晩中眠ることが出来ず、これから自分に何が出来るだろうということを考え続けました。」こう、ムダナは回想する。彼の作品は、自身の信仰するヒンドゥー教の文化と宗教からインスピレーションを受けたものが多いとのことだ。
思春期に入って、人生の選択として彫像家になるという彼の決意は固まった。何がその強い希望を駆り立てたのかという質問に対して、ムダナは語った。「ダン・ヒャン・ニラルタの言葉の通り、確かにマスの人々は木から生きることを運命付けられていたのです。それのみが私達に生きる道を与えてくれるのだと。(Hanya itu yang akan memberikan kehidupan)私が公務員になるとか、その他の仕事に就くことを望むことはあり得ませんでした。だからと言って、私は強制されてこの道を選んだのではなく、私は愛情強い意志によって彫像を制作しています。」彼の口調はきっぱりとしていた。
その後、強い決意に支えられ、ムダナは創作活動を続けた。デウィ・サラスワティ(サラスワティ女神)、デウィ・ラティ(ラティ女神)、そして、ガネーシャの像。彼の作品は、やがて、形の完全でない木、或いは穴のあいた木から作られた、細長い、長身のシルエットで有名になった。彼の創作した彫像はしっかりとした表情を持ち、たいへんナチュラルな印象を与える。「形とは、本当は既に木自体の中に備わっているのです。(それぞれの木に)ふさわしいストーリーは既に決まっていて、あとは私達がよりはっきりした形を具現するだけなのです。自分の欲求(/意志/希望)を無理に押し付けようとしてはいけません。それでは、最大限の成果が引き出せませんから。自分の作品がより美しく魂のこもったものになるよう、私は製作に適した吉日を選びます。そうすることで、心の準備が整い、より確信を持って製作に臨むことが出来るからです。」彼は率直に語った。
現在、ムダナの作品は諸外国に知れ渡っている。特にドイツにおいては、彼の作品の収集家がドゥレスデン(Dresden)にある個人博物館に6点以上のムダナの作品を展示しており、オフィスにも1点飾られている。
ニ・ワヤン・ススの夫であり、3人の子の父親であるワヤン・ムダナは、革新的要素を発掘しつつ創作活動を続けることに余念がない。その一例として、内部に石を含んだ(内部が化石になった?)木を使った創作の試みがある。「私は、まだこのスタイルを発表していません。今は最も魅力的な形を模索しているところです。」ムダナは語る。独立を決め、イダ・バグス・ティラムの元で働きながら学ぶことをやめて以来、ムダナが完成させた彫像は数百体にも及んでいる。
 
art works :
"Welcome" "Men Brayut I" "Sri Godess and Goose" "Saraswati Godess"
       
   
"Tenun Dancer" "Sri Ganesha"